学校でのボランティア、進んでやってみませんか?
春は卒園、卒業、入園、入学のシーズンです。
親にとっては子どもの成長を感じられる、
感慨深い季節でもありますが、
ため息の出る悩ましい季節でもあります。
それは、「役員決め」。
暗黙の了解で順番に回ってくるように
できているところが多いと思うのですが、
みなさん負担に感じていますか?
確かに、ボランティアは
基本的に無償の奉仕活動ですから、
他の人のために何かをすることに
生きがいを感じる人でないかぎり、
「面倒くさい」と思うかもしれません。
でも、その考えを「我が子のため」と
変えてみてはどうでしょうか?
私たちが創設した保育園は「クレッシュ・パランタル」といい、
協会として親が経営・管理に携わり、
週に2~4時間ボランティアで子どもの面倒をみます。
先生の代わりにスタッフとして入るので、
人件費を抑えることができるのです。
保育園の席数が足りないパリ市では、
数年前に積極的に創設されました。
市立保育園には空きがなく、長男の時から
このクレッシュ・パランタルにお世話になっているため、
私たち夫婦はその頃からボランティア三昧の生活です。
その勢いで、今は幼稚園でも役員をしています。
役員になれば、園内で実際に起きていること、
問題点が見えてきます。
子どもが普段、どのように過ごしているのかを
垣間見られるのも、役員の特権です。
また、私の子どもの幼稚園では、
遠足の補助員や園での活動に親のボランティアを募集します。
子ども達に日本の童話を聞かせたり、
補助員になって一緒に遠足に出かけたりしましたが、
まず、自分の子どもがそこに親がいることを
嬉しく思っているのが伝わります。
そして、周りの子ども達も「○○くんのお母さん!」
と親しんでくれ、中には抱きついてくる子もいます。
こうした活動の原動にあるのが、
最終的には「我が子のため」になるという想いなのです。
役員の仕事は、環境づくりです。
環境がよくなれば、先生方も気持ちよくお仕事できますし、
子ども達も楽しい園生活を送ることができるようになります。
親のボランティアは、時には潤滑油のようになって
歯車を動かすことができるのです。
もちろん、
やたら批判するモンスターペアレンツになっては、
逆に歯車が噛み合わなくなるので、
節度は保ちましょう。
役員になることに迷ったら、
子どもの嬉しそうな顔を思い浮かべてみてくださいね。
ドゥロー ユミコ
フランスにてプロとパパママ友と一緒に、親がボランティアで経営に参加するモンテッソーリ教育の保育園を創設。
音楽の仕事をしながら、その経営に携わっている。理解のあるフランス人夫とともに、日本とフランスの子育ての違いから
「いいとこどり」をして楽しい育児を目指す、5歳、3歳、1歳の3児のママ。
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