「ごめんなさいって言いなさい」子どもが謝るまで そう言っていませんか?
子供にごめんなさいと謝らせることについて、
どんな風にアプローチしたらいいのだろう
と悩まれる方も多いのではないでしょうか?
他人に迷惑をかけたなら、
きちんと謝罪できるようになってほしい。
何か物を壊したなら、
きちんと謝って対処してほしい。
これから先、人と関わる中で、
謝るという行為なしでは
良好な人間関係を築くことができないことを
私たち大人が無意識の中で感じているからこそ、
子供にも早く教えてあげないと、
という温かな親心なのだと思います。
あなたはお子さんが
どんな風に謝れたらいいと思いますか?
ごめんなさいと言えれば
それで何もかもOKですか?
恐らく、誰かにとって
良くないことをしてしまったから、
申し訳無い気持ちを伝えるために
ごめんなさいと伝えて欲しいのではないでしょうか?
「ごめんなさいって言いなさい」と言って
子供が自分の口で謝るまで厳しく叱り続けると
子供は「ごめんなさい」って言えば
お母さんはもう何も言ってこない、
と学習するかもしれません。
または自分は本当は言いたくないのに
言わなければいけないという思いをして
年齢がいってからすっかり謝ることを
やめてしまうかもしれません。
必ずしもそうなるとは言い切れませんが、
謝るという「結果」を教え込むのではなく
どうして謝らなければいけないのかという
「過程」を伝えていくことで
さまざまなパターンで
謝れるようになるのではないでしょうか?
また、謝るということは
本当に大切なことですが、
子供には成長段階があります。
0〜3歳までは自分自身を大切にする時期、
人生の基盤となる時期、そして生きることを学ぶ時期。
自分という人間と密にコミュニケーション
をとるからこそ、その後他人に興味が湧きます。
例えばこの時期に誰かのおもちゃをとってしまい、
謝りなさい、といって
子供がごめんなさいと言えるまで言い続けるとします。
でも子供にとっては
自分がそれを使いたいから取ったのです。
つまり悪いと思っていないからその行動をするのです。
勝手にとったら相手は悲しむよ、
びっくりするよ、と本人に伝え、
そんな思いをさせて悪いなと思ったら
ごめんなさいというんだよ、と
どうして謝らなければならないのかを
何度も何度も時を重ねて伝えていくのです。
代わりにお母さんが
本当に申し訳ない気持ちを持って、
謝る姿を見せていくのです。
お母さんはいつでも子供のお手本です。
子供が見ていて、何かこの姿いいな、
この言い方いいな、この行動いいな
と思うとすぐに真似をします。
謝ることを強制するよりも
申し訳無いという気持ちがどんなものなのかを
まずは知るということが
自分の中から本当の意味で出てくる、
ごめんなさい、になるのではないでしょうか。
アドラー流コーチング メンタルコーチ
水上満乃理(みずかみ みのり)
某大手コンサル企業にて5年間勤務後、結婚と共に退社。 以前から興味のあったアドラー流コーチングを学び、コーチとして個人事業を設立。 現在、2016年5月に生まれた息子(第一子)と2019年7月に生まれた息子(第二子)の子育て真っ只中。
アドラー流コーチングとは、「褒めない・叱らない育て方」「勇気づけ」「目的論」などを提唱する心理学者アドラーの思想を基にしたコーチング。アドラー流コーチングとモンテッソーリ教育の考え方をもとに、初めての育児に試行錯誤しながら毎日を楽しく過ごしている。
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