2016.12.13
真似しかできない子にしないために
私の子どものいる保育園では
その教育方針から、
お絵かきをする時も、制作をする時も、
見本を見せません。
同じようなものを作りたいときは、
見本を目の前で作りながら、
一緒に作業します。
そうして出来上がったものは、
子どもそれぞれの性格が出るのか、
なかなかユニークなものがあります。
幼稚園や小学校に上がると、
どうしても見本を再現するような作業が増えます。
字をひとつ学ぶにも、
先生が教えた通りに書くわけですから、
そこに独自性はありません。
学校というところは
そういうところですから仕方がありませんが、
それなら保育園にいる間だけは
その子の創造性を豊かにしようと、
先生方が見本のない制作活動や教育を
推奨しているというわけです。
子ども達はアーティストなので、
やりたくない子に無理強いはせず、
他の遊びをさせます。
でも、他の子ども達がやっているのを見ると、
やはりやりたくなるようで、
一人遊びを止めて寄ってくることが多いです。
ある日、保育園の子ども達は
全身に絵の具をつけて、
床に貼った大きな画用紙に絵を描いていました。
さあもうおしまいという時にある子どもが、
画用紙の上ではいはいするのですが、
絵の具で滑って前に進めなくなっていました。
その姿があまりにもかわいらしくておかしくて、
自然と皆の顔に笑顔が溢れていましたよ。
ドゥロー ユミコ
フランスにてプロとパパママ友と一緒に、親がボランティアで経営に参加するモンテッソーリ教育の保育園を創設。
音楽の仕事をしながら、その経営に携わっている。理解のあるフランス人夫とともに、日本とフランスの子育ての違いから
「いいとこどり」をして楽しい育児を目指す、5歳、3歳、1歳の3児のママ。
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