真似しかできない子にしないために

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私の子どものいる保育園では
その教育方針から、
お絵かきをする時も、制作をする時も、
見本を見せません。

同じようなものを作りたいときは、
見本を目の前で作りながら、
一緒に作業します。

そうして出来上がったものは、
子どもそれぞれの性格が出るのか、
なかなかユニークなものがあります。

幼稚園や小学校に上がると、
どうしても見本を再現するような作業が増えます。

字をひとつ学ぶにも、
先生が教えた通りに書くわけですから、
そこに独自性はありません。

学校というところは
そういうところですから仕方がありませんが、
それなら保育園にいる間だけは
その子の創造性を豊かにしようと、
先生方が見本のない制作活動や教育を
推奨しているというわけです。

子ども達はアーティストなので、
やりたくない子に無理強いはせず、
他の遊びをさせます。

でも、他の子ども達がやっているのを見ると、
やはりやりたくなるようで、
一人遊びを止めて寄ってくることが多いです。

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ある日、保育園の子ども達は
全身に絵の具をつけて、
床に貼った大きな画用紙に絵を描いていました。

さあもうおしまいという時にある子どもが、
画用紙の上ではいはいするのですが、
絵の具で滑って前に進めなくなっていました。

その姿があまりにもかわいらしくておかしくて、
自然と皆の顔に笑顔が溢れていましたよ。

 


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ドゥロー ユミコ
フランスにてプロとパパママ友と一緒に、親がボランティアで経営に参加するモンテッソーリ教育の保育園を創設。
音楽の仕事をしながら、その経営に携わっている。理解のあるフランス人夫とともに、日本とフランスの子育ての違いから
「いいとこどり」をして楽しい育児を目指す、5歳、3歳、1歳の3児のママ。