不安の中で声を発して良かった~保育園でPTA会費って必要?~
とある保育園のPTAでは
毎月500円の会費を
任意で徴収されていたそうです。
ある日その会費がいるかいらないかについて
保護者同士で論争が起こった時のお話です。
その園では、上の子がいて、
代々そこへ通っている家庭と
初めてそこへ入園する家庭と
保護者の中で自然とグループが別れていたそうです。
初めてその保育園に入園したとある男の子のお母さんは、
任意で徴収されているPTAの会費が
誕生日会で画用紙などのプレゼントに使われている部分と
その他毎月何に使われているのか明確でないことを知り、
払わないといけないのか疑問になりました。
そこでPTAに尋ねると会長から
「これで昔からやっているのだから輪を乱すな」と連絡がきました。
それを受けて、好きでPTAをやっているのに、
周りに押し付けるのは違うのではないか?
任意と言いつつ、会費を徴収されると
余計に強いられている感じがしました。
全員へアンケートを取ることになり、
結果として会費はいらない親の方が多く、
会費の回収は必要な状況になったときに
その都度募ればいいということでなくなりました。
このことから、働いているから保育園に預けているため、
イベントごとにもなかなか参加できない親も多い中、
定期的にお金を徴収しなくても
子供たちと保育園の懸け橋になるPTAを
目指せるような気がしたそうです。
この翌々年、そのお母さんはPTAの前会長からの指名を頂き、
一度は断ったものの、周りにやりたい人がいなく
名ばかり会長とうたいながら、
周りからの多くの協力を得ながら無事に務めることができました。
そして、その時を振り返ってこう語ってくれました。
「古き良きものは残し新しいものを入れることで、
すごくお母さん同士の距離が縮まり先生達との距離も縮まり、
任意の集まりだからこそ保育園と親が協力しあい、
できる人ができることをやったりすることで
負担も減ったと思います。
PTAや父母会は学校と親と子供、
地域の方々との関わりで成り立つものだと
卒園の時に皆でつくづく感じました。
会長をやり遂げられたのも
色々な方々の支えが無ければできなかったことです。
新しい父母会を理解して頂いた保育園にも
協力して頂いた保護者の方々にも感謝しています。」
このお母さんは、この経験が自信につながり、
少しずつの変化でいいから、
そこを大事にしていくことで明確に変わっていくことがあると
今は思えるようになったそうです。
家庭ごとに、一人一人、それぞれ全く違うように思える子育てでも、
突き詰めていくとどこかで共有できる部分があるのだと思います。
自分だけだからと心の中に止めておくだけでなく、
少しの勇気を出して、発信してみることも
時には思わぬいい方向へ進む糸口になるのかもしれません。
アドラー流コーチング メンタルコーチ
水上満乃理(みずかみ みのり)
某大手コンサル企業にて6年間勤務後、結婚と共に退社。 以前から興味のあったアドラー流コーチングを学び、コーチとして個人事業を設立。
現在、今年5月に生まれた息子(第一子)の子育て真っ只中。アドラー流コーチングとは、「褒めない・叱らない育て方」「勇気づけ」「目的論」などを提唱する心理学者アドラーの思想を基にしたコーチング。コーチングの考え方をもとに、初めての育児に試行錯誤しながら毎日を楽しく過ごしている。
この記事が気に入ったら「いいね!」してね