ついつい言っちゃう・・「早くしなさい!」はNG??
【ついつい言っちゃう・・「早くしなさい!」はNG??】
幸せな親子関係ってなんだろう?
イライラ度を減少、ニコニコ度を増加して
家族が気持ちよく暮らせたらそれはいいことですね。
なので、なるべくイライラすることを減らして
みんなが笑顔になるような言葉のかけ方ができることが理想ですね。
次のようなご相談を受けることがあります。
【ご相談①】
うちの子なんでもやることが遅いんです。
もうイライラしちゃて「早くしなさい!」
と言ってしまいます。
さあ、これで解決するでしょうか?
ここで質問です。
「早くしなさいって言えば、どんどん早くなるのでしょうか?」
結論は、なりません。
だから、言っても無駄です。
言わないでおきましょう・・・
お母さんお父さんのご兄弟姉妹で、
自分のお子さんののんびりムードに似ている人がいたら、
是非一緒に過ごす時間を作って、そして二人をよく見てください。
実に気持ちよく、それぞれのテンポで過ごしているはずです。
何も困らずに、過ごしているのです。
そうなのです。
人それぞれ、テンポがあってそれで大丈夫なのです。
たまたまお母さんとテンポが合わなくてもそれだけです。
と、まず思ってください。
お母さんのテンポと違うから、
気を付けることは
①時間がかかるなら、始める時間を早くしましょう。
朝、起きてから時間がかかるなら早起きをすればいいのです。
<<私が実際にうけた相談>>
小学生のお兄ちゃんが、のんびり屋さん
幼稚園の女の子、しっかり屋さん
お兄ちゃんがついつい叱られる。
なのでお兄ちゃんの起きる時間を早くしました。
②時間を決めて、それまでおしまいという癖をつける。
できればおしまいの前にそろそろだよ~と言う。
前出のお兄ちゃん、朝ご飯をだらだら
お母さんは早くたべなさいと2~3分おきに言う。
もう朝からイライラ度限界ですね。
そういう時は、
「7時15分までに食べないと、片づけます」
とだけ言います。
そして、3分前に「あと3分だよ」といいます。
15分には、片づけます。
片づける時も「時間だからね」というだけで、
怒る必要はありません。
まして「もう食べないなら知らないからね」と
嫌味をいう必要もないのです。
半分でも食べていたら、
「ここまで食べられて偉かったね。
明日はもう少し早く準備してあげようか。」
という風に、おかあさんが優しく言ってあげると
実は頑張ろうと思うのです
もし、時間内に全然食べていないとしても大丈夫です。
1日くらい朝ごはん抜いてもいいから、ここはお母さんが頑張るところです。
ちゃんと、お母さんは言うことを守る人になってください。
「しょうがないわね~」
と言って片付けないで、食べ終わるのを待ったとします。
お子さんは、
「どうせお母さんは言うだけでやらない人、ごねればこっちのモノ」
と思ってしまいます。
だから、こういう小さい約束はきっちり守ります。
そして、あとは気にしないことです。
そうすると、だんだん出来るようになります。
お母さん、この方法を実行して、
1か月後には朝はとってもスムーズになりました。
しかし、夜のお風呂が大変なのですと言うのです。
順番にお兄ちゃんと妹ちゃんが1番にお風呂に入ることになってます。
お兄ちゃんが一番の日はなかなか入らないので、みんなが遅くなっちゃうんです。
もう何度も入るように言うのに・・・
はい、目に見えるようですね。
「もう、早く入りなさい」
「みんな、待ってるんだから」
「なんで入らないの」
というお母さんの一方的な言葉
でも順番は守ろうとするから、みんながイライラ
そこで園長先生のアドバイスは、
8時に一番の人が入るっていうことなら、8時15分までに入らないと次の人が入るよ。
というルールにすればいいだけです。
8時10分に「あと5分だよ」と言えばOK。
小言を言う必要はありません
次の人が入るのも、静かに入ればいいわけで
「じゃあもう仕方ないから、次の人が入るからね」
と怒っていう必要はないのです。
ちゃんと15分内で入り始めたら、
「時間を守ってくれてありがとう」と言ってあげてください。
叱ってお母さんが強く出ると、お子さんは反発したくなるか卑屈になるかです。
きっちりルールを守って大人として、
尊敬できるお母さんが優しくしてくれると
その優しさがしみ込んで実はじわじわとやる気になります。
毎日の暮らしで必要なのは、
お子さんをむやみに叱らずに、
大きな優しさで包み込んでくれる、
そんなお母さんお父さんでいることですね。
学校法人弘道学園 秩父幼稚園
園長 柴原 眞紀
大学卒業後、某大手出版社や秩父の公立中学校で先生を経験。現在の理事長兼慈眼寺住職(幸保さん)と結婚。2004年、当時、少子化と過疎化により、廃園の噂が出るほど危機的な状況だった秩父幼稚園園長に就任。その後、娘二人の不登校問題に直面。我が子の子育てに母親の役割、家族の意味を考え、ママたちの育児ストレスをどう解決するのかという問題に教育者としての視点から向き合うことの大切さを痛感。その後、自らの経験と園児と保護者とのかかわりによる気づきをもとに、園児とその家族を支援していくという方針を立ち上げ、「みんながはっぴーに」なる幼稚園として、秩父幼稚園を再生。現在は、秩父保育園・秩父幼稚園が一体化した認定こども園として、どんな子どももご家庭も支援する学園づくりに奔走。
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