大切な我が子の命を守るために必要な想像力

大切な我が子の命を守るために必要な想像力

 

いじめ・自殺のニュースが相変わらずなくなりませんね。


多くの親が子どもの自殺のニュースに胸を痛めていることと思います。
けれども、真剣に我がごととしては、考えていないのではないでしょうか。


もしも自分の子どもだったら、我が子が自殺したら・・。


そんなふうに考えてみることも、時には必要ではないかと思います。
そうすればその悲しみに共感ができ、
自分の子どもをどうしてしつけていかなければならないか、
そう仕向けていかなければならないのか、考えざるを得なくなります。
そこがまず、しつけの出発点だと思います。


いじめの問題は、ある意味、危機管理の発想で考えることです。
そうなる前になんとかしておくことが大切です。
危機管理では、最悪のケースを想定して対応します。
もしも自分の子どもが自殺してしまったら?
と想像することで、初めてなんらかの手が打てます。


危機意識もなく、うちの子は大丈夫と思っていると
小さなサインを見逃すことにつながってしまうのではないかと思っています


子どもにはクライシスと呼べる時期があります。
それは小学4年生くらいであったり、中学2年生くらいであったり
あるいは中学に入学して半年くらいたったときだったりします。
そういう時期に、うちの子はうまく適応しているんだろうかと考えてみることです。
もし気になることがあったら
放置してはいけません。
それで最悪の事態、つまり我が子の自殺が防げるなら、なんでもできるはずです。


我が子のクライシスは誰かが教えてくれるものではありません。
親自身が見ていなければいけないことです。
もしも我が子が自殺したら?
その最悪の想定に立って、
親ができること、お父さんができること、お母さんができること
それぞれの立場で考えていくことが大切です。


部活の問題に関連して
書いておきたいことがあります。
部活でのいじめやしごきで自死を選ぶ子どもたちがいるからです。


部活には3つのエゴがからんでいると思っています。
ひとつは“学校のエゴ”
ひとつは“顧問のエゴ”
大会で勝利することが学校の名誉にもなり
顧問の名誉にもなるからです。
そしてもうひとつ、見逃せないのが“親のエゴ”です。


親自身も補欠よりはレギュラーになったほうがいいと考えています。
この3者のエゴに囚われてどうしようもできなくて
行き場をなくし、死を選んでしまうことがあるのです。
そこまで行き過ぎてしまう前に
親は気づいて悲劇を回避しなければなりません。
たとえレギュラーを外されようと、主将を外されようと
親がやめさせるべきだと私は考えています。


いまマスコミで騒がれているような事件も、
顧問の先生だけの問題かというと、そうではない気がします。
最終的には子どもを守ってあげられるのは
親御さんしかいません。


先生や子どもがなんと言おうと
親としての覚悟をもって
大事な決断をしてほしいと思います。

 

 


yamamurasensei山村 達夫

宇都宮市在住。
まこと幼稚園理事長・園長
社会福祉法人藹藹会理事長
福島学院大学福祉心理学部非常勤講師。

教育と福祉を基盤に、実践に裏付けされた臨床的教育研究を行っている。また、障がい者施設・保育園の運営に携わっている。主な著書に、絵本「フィリーがドキドキした夜のこと」(随想舎)、「0歳からのことば育てと子どもの自立」(共著:合同出版)など。近年はFM栃木“RADIOBERRY”「まことーく!」「今日も“わきあいあい”」、CRT栃木放送「HAPPYLOOPはここから」にも出演。多岐にわたり活躍中。