家庭の中で「守る」ための約束(ルール)を作ってみましょう!

家庭の中で「守る」ための約束(ルール)を作りましょう!

 

約束だけしても意味はない


『みんな笑顔でいるために』
という朝日新聞の記事を紹介します。

大阪市の小学校では校長先生は
ひとつだけ約束事をつくったそうです。

それは、
「自分がされてイヤなことは人にしない、言わない」
ということ。


この記事でおもしろいと思ったのは、
約束が約束だけでなく、行動に結びついていることです。
「自分がされてイヤなことは人にしない、言わない」
という約束を破ったら、
子ども達が校長室に自己申告をしにくるのだそうです。

もし、人に言われてやって来るようなことがあれば、
「巻き戻し」をさせられます。
この考え方の根底には
「間違ったところからやり直す」
という意味があるそうです。


この記事を読んでふと思ったことがあります。
自我が芽生えて「イヤイヤ」をする赤ちゃんに戸惑い、
親の言うことに反発する思春期の子どもに
「素直に話を聞きなさい」と繰り返すことに、
どんな意味があったのだろうか、と。


それは子どもの「イヤイヤ」という意志を
押さえ込んでいただけなのかもしれません。


子どもが自分の心の危機に
「イヤ」と言える力を残しておくことが大切だということを、
この記事は教えてくれました。


私の幼稚園でも活動ごとに自分との約束を心のなかで
考えるようにさせています。
学校でも家庭でも約束をつくって「守る」という行動に結びつけていくのは
とても大切だと思います。
学校や幼稚園では教育目標をつくっていますが
その目標はだいたいおざなりになってしまいがちで、
行動には結びついていません。


約束は言葉だけではなく、実践、行動に結びつけて
習慣化させることを目指すといいでしょう。


そのためには家庭のなかで、
約束を子どもでも守れるルールにつくり替えてあげることが大切です。
玄関の靴を揃えるでもいいし、
使ったものは片づけるでもいい、
朝起きたら必ずおはようって言うでもいい。


それを守らなかったら、
親がしっかりやらせてあげてください。

靴を脱ぎっぱなしにしていたら
もう一度本人を呼んで直させるとか、
片づけなかったら
「夕飯が食べられないよ。きれいなところで食べたほうが気持ちいいよ」
と言ってみるとか。

面倒くさくても日々徹底していくしかありません。
小さいときから言い続けていくことが大事だと思います。
くらしのなかでのふるまいや行動に、
ぜひ目を配ってあげてください。



yamamurasensei

山村 達夫

 ㈻まこと幼稚園理事長・園長

社会福祉法人藹藹会理事長
福島学院大学福祉心理学部非常勤講師。

 大学を卒業後、大学勤務を経て幼稚園の運営に携わる。30歳の時に幼稚園長に就任。35歳の時に社会福祉法人を設立し障害者施設、保育所を設置、現在に至る。教育と福祉を基盤に、実践に裏付けされた臨床的教育研究を行っている。また、障がい者施設・保育園の運営に携わっている。主な著書に、絵本「フィリーがドキドキした夜のこと」(随想舎)、「0歳からのことば育てと子どもの自立」(共著:合同出版)など。