「変化」や「はじめて」が苦手な子には“乗り越えた時の嬉しさ”を

「変化」や「はじめて」が苦手な子には“乗り越えた時の嬉しさ”を

初めての幼稚園。
そりゃ~ 泣いちゃいますよ。
今日泣かない子が来週から泣くこともあります。

年中で「行きたくない」と朝から大騒ぎな日もあります。

大好きなお家から離れるのは、いやです。
私だって、さぼりたかった日はたくさんあるし
行きたくない時も沢山ありました(中学だって高校だって・・・・)

だから、泣いちゃうのはまったく問題ないのです。
むしろ当たり前ですね。
じゃあ行かなくていいのかって話ですが、いきましょうよ。


だってそんなこと言ってたら、将来試験からも逃げ出しちゃいます。

本当に逃げるべき時は、こんなことではありません。
(命を懸けて、逃げる時も必要ではあります)

みんなが超えられるくらいにストレスはやっぱり超えられたほうがいいです。

でも、朝から泣かれるのは辛いです。
私も母だからよく分かります。

でも、この20年で間違いなく一番泣いたのは、うちの長女です。
まだ、土曜日に半日保育をしていた20年前のことです。
娘は、毎日泣いていて、本当に頑固に徹底的に泣いていて
土曜日は靴も脱がずに、園服のまま帰るまでの11時30分まで、
テラスで泣き続けました。

当時の園長先生は、私の姑です。
(つまり 泣いているのは園長先生の孫です)
その園長先生は「まあ ほっときましょう」
といってそのままでした。
当時の担任の先生が、何度か様子を見にテラスまで来ましたが 
ガンとして泣き続けたのが娘です。
そのまま5月10日過ぎまで泣き続けました。

大丈夫です。私の娘より、泣いていません。
まあ比べても仕方がありませんが、みんなずっと泣いていたわけではないのです。

今日大丈夫でも、明日泣いちゃうかもしれませんね。
それでも、朝は強気でどんどん別れましょうね。
泣いてもお家の人は、全然気にしないでいなくなるんだな~と
お子さんに思わせることが大事です。
泣いてお母さんやお父さんが不安になると、
「もっと泣いたらもしかして幼稚園にいかなくていいかも」って思います。

だから、朝は毅然と別れてください。
そして、お迎えはたっぷり甘えさせてくださいね。
もう、離れてただけですごいのです。

心配するよりも信頼してあげてください。
3歳には、3歳なりのできることはたくさんあります。

 

 

makisensei

 

学校法人弘道学園 秩父幼稚園

園長 柴原 眞紀

 

大学卒業後、某大手出版社・公立中学校の先生を経験。現在の理事長兼慈眼寺住職(幸保さん)と結婚。2004年、当時、少子化と過疎化により、廃園の噂が出るほど危機的な状況だった秩父幼稚園園長に就任。その後、娘二人の不登校問題に直面。我が子の子育てに母親の役割、家族の意味を考え、ママたちの育児ストレスをどう解決するのかという問題に教育者としての視点から向き合うことの大切さを痛感。その後、自らの経験と園児と保護者とのかかわりによる気づきをもとに、園児とその家族を支援していくという方針を立ち上げ、「みんながはっぴーに」なる幼稚園として、秩父幼稚園を再生。現在は、秩父保育園・秩父幼稚園が一体化した認定こども園として、どんな子どももご家庭も支援する学園づくりに奔走。