親がドキッとさせられた絵本のお話

 

小学校の夏休みの課題に、読書感想文がありました。
課題図書の本の中に、
かわいい絵本があったので、ご紹介。

『パンケーキをたべるサイなんていない?』
文:アンナ・ケンプ
え:サラ・オギルヴィー
やく:かどの えいこ
BL出版

主人公は小さな女の子、デイジー。
パパとママの3人家族。

ある日突然、大きな紫色のカバがお家に
現れます。

が、パパもママも気付きません。

なぜなら、パパもママもデイジーの話しを聞いてくれないからです・・

ある日動物園に行き、
大きな紫色のパンケーキが大好きなカバが、
行方不明になっていることをパパとママが知ります。

ここでようやく、デイジーが言っていたことが本当だったと
気付くのです。

急いでお家に帰り、家族がいる故郷に帰りたいカバを
飛行機に乗せてあげます・・・・

この絵本。

とてもかわいいお話しで、子どもたちが大好きです。

私は、デイジーのパパとママの様子から、
自分を振り返りました。

話しを聞かない、というより、聴こうとしないパパとママ。
「自分も同じかも・・・。」と。

お話は、こんな文章で始まっています。

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『ねえ、おかあさんやおとうさんが、
 ちっともはなしを聞いてくれない、
 って おもったこと ない?
 ある? 
 それなら、デイジーとおなじね。デイジーのママとパパも
 ぜんぜん きいてくれないんですって。

 かみのけがもえてるわよ、とか、
 ゆうびんやさんが いぬにたべられちゃった、とか、いったとしてもよ、
 ふたりはただうなずいて、
 「それはいいわね」とか、
 「おばあちゃんにはなしてごらん」とか、
 「いまでんわで はなしちゅうよ、わからないの?」とか、
 こんなことばかりいうらしいの。・・・・・』

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ちょっとドキッとするのは、私だけでしょうか?!

思い当たる方も多いのでは・・・?!

そういえば長男も時々、
「ちゃんと僕の話しも聞いて!」
とか、
「いっつも僕の話しを聞いてくれないじゃん!」
などと言うことがあります。

次男も
「ちゃんとこっち見て!」とか、
「ねえ、聞いてる?!」と
言うことがありました。

きっと二人とも
デイジーと同じ気持ちなんだろうな。
と、申し訳ない気持ちになりました。

忙しく何かをしているときは、
大抵話しを聞き流してしまいますが、

せめて顔だけでも向けて
話しを聴こう!と
思いました。

聞き上手にならないといけませんね。

『親の話しをきちんと聞く子に育てるには、
 子どもの話しもきちんと聞いてあげること』

よく聞きますね。
その通り。
ごもっともです。

ちゃんと、目を見て
話しをきくようにしなくては!

それにしてもこの絵本。

子どもの心をぐっとつかんで、
ついでに親の心にもぐぐっと、
入りました。

ありがとうございます。
と、お礼が言いたくなります。

そうそう、デイジーのパパとママ。
ちゃんとはなしをきくパパとママに
変わりましたよ。

デイジーが、とってもキュートです。
緑のボーダーのタートル、オレンジのスカート、
緑の水玉のタイツ。
なかなかおしゃれさんです。

絵も、とてもかわいい絵本です。

書店で見かけたら、ぜひ手にとって
みてくださいね!

親が気付かされる、絵本でした。

それがこの本の『ねらい』なのかもしれません!

 

 

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学校法人千葉白菊学園 千葉白菊幼稚園
副園長
鳰川 理江(におかわ りえ)

1972年、静岡県生まれ。聖徳大学人文学部卒。千葉市内の幼稚園に勤務していたとき、視察に来た現学校法人千葉白菊学園理事長の泰也さんと出会い、結婚。2005年の長男出産目前のとき、夫婦で千葉白菊幼稚園の経営を担うことに。現在、3人の男の子を育てながら、千葉白菊幼稚園の副園長を務めている。