叱ってつかむ 褒めるチャンス

叱ってつかむ 褒めるチャンス

『子どもは褒めて育てましょう』

いろいろな場で、よく耳にしますよね。

広くそう言われている中で、
叱ることに憶病になったり
罪悪感を抱いたりしていませんか?

それに、いざ褒めようと思っても
何を褒めたらいいのか分からない
と、いう方も多いのではないでしょうか。

そこで、褒める育児と叱らない育児とは、
必ずしもイコールではないことを、
知っていただきたいと思います。

まず、「怒る」と「叱る」の違いをご存知ですか?

「怒る」は不満の感情が高まり、腹を立てている状態のこと。
一方「叱る」は正しい方向へ導く、指導するという意味です。

子育てにおいても「叱る」というのは、
子どもに正しい行い(好ましい行動)を“伝える”
ということになります。

では、「褒める」はどうでしょう。

子育てにおいて「褒める」ということは、
子どもが正しい行い(好ましい行動)をしたと“認める”
ということです。

つまり、上手な叱り方を知れば
上手に褒めることができるのです。

例えば、子どもがテーブルの上に乗って遊んでいたら、
どんな言葉を掛けますか?

「落ちたらケガをするでしょ?降りてちょうだい。」

叱ることに憶病になっていると、
ついこんな言い方になってしまいませんか?

これでは、子どもにお願いしていることになりますね。
たとえ子どもがテーブルから降りたとしても、
それは頼まれたから降りたのであって、
テーブルに乗ることが良くない行動だと
理解したわけではありません。

では、どんな言葉がけなら
良くない行動だと伝えることができるのでしょうか。

上手な叱り方のポイントは

・短く簡単に
・してほしい行動を
・無感情に伝える

この3つです。

この場合「ダメ、降ります。」
これだけを無表情で伝え、
子どもをテーブルから降ろします。

怖い声を出したり、睨んだりする必要はありません。

そして子どもがテーブルから降りることができたら、
にっこり笑って「降りられたね!」と
充分に褒めてあげましょう。

写真1

 

 

 

 

 

いかがですか?

良くない行動には「ダメ」「いけない」「危ない」など短く言い、
そのあとにしてほしい行動を簡単な言葉で伝える。

そして子どもが良くない行動やめられた時には、思い切り褒める。

叱ったときこそ褒めるチャンスです。
上手に叱って、たくさん褒めてあげたいですね。

 


プロフィール写真

Sachiko
長年、保育士として多くの子どもたちと関わってきたが、発達凸凹児な息子の通学に付き添うため、息子の就学を機に保育の現場を離れる。子ども用品の裁縫やウクレレを趣味としており、現在小学2年生の息子と凸凹な毎日を謳歌中。
息子にとって「わかりやすい生活」は、みんなにも「わかりやすい生活」。そんな生活づくりを日々目指している。