学童保育ってどう変わるの?②

学童保育ってどう変わるの?②

子ども子育て支援新制度がスタートしました。

この新制度は、子育て環境、
とりわけ保育環境を充実していく制度として、注目されています。

特に保育所や認定こども園などに注目が集まっていますが、
実は放課後児童クラブ(以下学童保育)についても
制度が少し変わってくることをご存じでしょうか?

新制度内で主に変わることとして、

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1.児童指導員について
2.施設基準について
3.対象年齢について
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があります。

前回は
1.児童指導員について
解説しました。

児童指導員についての解説をご覧になりたい方は、以下からお願いします。
学童保育ってどう変わるの?①

 

さて、今回は
2.施設基準について
を解説します。

前回も解説しましたが、学童保育には明確な基準がありませんでした。
この基準がないということは結構多くの方がご存じのようです。

私も学童保育の説明会などでお話しをさせていただく機会があるのですが、
3年ほど前なら施設基準がないという話をすると、
「えっ!?そうなんだ・・・」という反応の方が多かったのを覚えています。

しかし、最近ではほとんどの方が知っています。

学童保育も、保育所の増加に伴い、
認知度や注目度が上がっていることがよくわかります。

さて、新制度に伴い、学童保育も施設基準を設けるようになりました。

各市区町村は、国が出した基準をもとに、
学童保育の施設基準を設定していきます。

具体的にはどういう視点で基準は決められるのでしょうか?

例えば以下のようなものです。
①子ども一人当たりの面積
②児童の集団規模
③子どもに対する職員の数

(余談ですが、保護者の皆様も上記のような視点を持って、
施設の評価をされるのも良いかもしれませんね。)

国が出した上記3つの基準は、

①子ども一人当たりの面積
 参酌すべき基準として、一人当たり1.65㎡。

②児童の集団規模
 参酌すべき基準として一つの支援単位は40名以下。

③子どもに対する職員の数
 従うべき基準として、一つの支援単位に対して2名。

です。

ちなみに「参酌すべき基準」というのは、
「参考にしてくださいね!」という意味です。
要するに、守るかどうかは各市区町村に委ねられます。

基準が出来たというのは、本当に喜ばしいことです。
今までの学童保育のことを考えると、
ものすごい進歩だと思います。

しかし、この新制度全体で言えることですが、
各市区町村に任せていくということが、重要なポイントです。

学童保育で言いますと、「参酌すべき基準」というものが多すぎます。

例えば、一つの支援の単位が40名というのは参酌すべき基準です。

ということはどこかの市区町村が
一つの支援の単位は60名という基準を作れば、
それがその市区町村の基準となります。

さらに、この60名を一つの支援の単位とした場合、
60名に対して2名の職員でよいということになります。

現在の学童保育は、大規模(おおよそ70名以上)な
学童保育も多く存在しています。

そのため、基準を完全なものにしてしまうと、
整備が追い付いていかないという現状もあるのです。

まだまだ問題はありますが、
基準が出来たことは大きな進歩です。

子どもの過ごす環境がより良いものになればいいなあと思います。

さて、次回は対象年齢について解説します。
お楽しみに!

 


hayashi林 勇希

株式会社Gクリップコーポレーション
執行役員 経営コンサルタント


幼稚園を中心とした子どもに関わるビジネスの経営コンサルタント。

幼稚園・スポーツクラブにおいての学童保育立ち上げ提案、幼稚園の園児募集、スイミングクラブの会員募集、保育所立ち上げなど、子どもに関わる幅広いビジネスにおいてコンサルティングを経験。現在は私立幼稚園、こども園に特化した“ベストマッチング・サービス”を提供するGクリップコーポレーションに所属し、幼稚園の園児募集、教育施設への学童参入支援、スイミングクラブ会員募集支援等、教育業界へのコンサルティングを行っている。0歳~9歳の子どもたちの教育を研究し、指導員を育成する一般社団法人キッズコンサルタント協会の理事を務めるほか、元プロテニスプレーヤー杉山愛選手の母である杉山芙沙子氏が開発した幼児向けスポーツプログラムの普及を行う一般社団法人次世代SMILE協会の研究員も務めている。